1987年[ 技術開発研究助成 ] 成果報告 : 年報第01号

臨床医学分野における電子計測技術に関する基礎的研究ー膵疾患の病態把握における数値解析ー

研究責任者

神津 忠彦

所属:東京女子医科大学 消化器内科 助教授

共同研究者

北田 増和

所属:東京女子医科大学  検査技師長

概要

まえがき
本研究の目的は膵疾患の診断ならびに治療において電子機器的な計測,表示,あるいは電子機器を用いた数値解析を導人し,患者診療の水準を向上させようとするものである。
我国において膵炎はアルコール摂取量の増加とともに近年著しく増加しつつあり,医学的にはもちろん社会学的にもその対策が急務とされている。しかし周知のごとく膵疾患の診断ならびに治療はいまなお必ずしも容易ではない。
その問題点の一つは膵疾患における酵素学的な病態解析の難しさにある。1血中・尿中の膵酵素はしばしば形態学的な変化に先立って異常を示し,膵炎あるいは膵癌の早期診断の手がかりとなる。一方酵素学的な情報は膵炎の重症度および子後の判定には欠かすことができない。しかしながら酵素学的なパラメータは多岐にわたり,その総合的な解釈にはしばしば高度の導門的知識や経験が要求される。
本研究ではこれらの膵マーカーの測定・表示・解行に電子機器を導入し,病態診断の精度を向上させるとともに,治療方針の決定あるいは治療効果の判定を容易にすることを試みた。また膵酵素の一つであるアミラーゼの異常を解明するための前段階として体液中のアミラーゼの計測の自動化のための基礎的研究として濃縮分離製法の研究も行った。
研究内容
Ⅰ.膵マーカーの経時的変動および症状・治療内容の同一画面表示プログラムの開発
1.目的
膵疾患の診断あるいは治療に用いられる多数の膵マーカーの時系列的な変動状況を症状や治療内容とともに任意の種類,期間についてパーソナルコンピュータのディスプレイに表示,あるいはプリンタに出力し,視覚的な総合的測定を容易にすることを通して,診断に役立てる事を目的とした。
この種のプログラムはすでにいくつか開発され市販されてもいるが,実際に臨床医学的に応用する上ではまだ十分とはいえない。ことに欠損データの存在は臨床医学の場ではしばしば不可避的であるが,この欠損データを伴った時系列的なパラメータの処理ができるものはほとんどない。またデータ解析の目的の一つである治療効果の判定には比較の対象となる症状をはじめ,治療内容や処置の1司時表示も必須条件であるが,これが可能なプログラムもほとんど見かけない。そこで我々はかねてから欠損データの処理を含めた時系列的データ表示ができ,しかも症状・治療・処置の内容の同時計測も可能なプログラムを開発中であったが,このたび本研究費の助成を得てこれをほぼ完成した。
2.材料ならびに方法
1)機器の構成:
使用した電子機器はパーソナルコンピュータNEC-PC-9801VM2,ディスプレイPC-KD854またはPC-KD551K,およびプリンタPC-PR201Hである。
2)ソフトウェア:
データ人力には市販のリレーショナルデータベースのマルチフ゜ランPS98-404-H4Wを用いた。
3)プログラム開発:
プログラムの開発には{1アプライドリサーチ研究所の協力を得た。かねてプログラミング言語N88-BASIC(86)を用いた各腫膵マーカーの経時的変動の画面表示プログラムを開発中であったが,このプログラムの長所はすでに述べたとおり欠損データの処理が可能である点と,検査データが症状をはじめ投薬・処置などの治療内容と同時に計測され対比できる点にある。
このプログラムはいったんは使用可能な形になったが,なおデータの人力方式に難点があり改善を必要としていた。このたび助成研究の一環としてデータ入力方式の変更を行い,このシステムをほぼ完成した。入力方式変更の目的はデータの入力・修正をより容易にするとともに,グラフ作成用のデータマトリックスを,そのまま後に述べる多変量解析プログラムのデータとして入力できるようにするためである。入力データの作成には市販されているMS-DOS系リレーショナルデータベースのマルチプランを用いることとし,今回開発したBASICによるグラフ作成プログラムもN88日本語BASIC(86)(MS-DOS版)コンパイラを用いてMS-DOSⅡ上で動作するものに変更した。
3.システムの概要
本プログラムのシステムはメニュー画面(図1)に示すとおりである。研究助成金による今回の改良はブロックダイヤグラムの右下部分である。
1)データ入力
マルチプランの入力画面を図2に示す。患者の登録・管理に必要な患者名,外来番号,年齢,性,診断名などの情報は第1列上方にある。第2~4列上方には成因・症候・病歴・検査所見・手術など,膵疾患の病態や治療に関する情報がある。
グラフ表示用の項目は第5~8列上方にある。第5列EX1~10は直接グラフ表示できる検査項目,第6列IT1~10は症状・治療・処置などの項目である。第7~8列EX11~30は検査項目の追加分である。これらの項目のデータ入力部分はこの画面のさらに右にあり,ここには表示されていない。この項目はそのまま自動的にグラフ表示することはできないが,データを入力しておけば,必要に応じてマルチプランの移動コマンドで容易にグラフ入力部に移して表示できる。
人力画面の下方はグラフ表示用のデータEX1~10,IT1~10である。この部に入力された項目名は自動的に第5~6列上方に表示される。図には示していないが,IT10の右方に予備のEX11~30の入力部位が続く,反復される検査の回数,すなわちレコード数は最大235まで可能である。
2)データの読み込み
マルチプランで入力されたデータは転送コマンドによりグラフ表示を目的としてテキストファイル,あるいは多変量解析を目的としたシンボリックファイルとして保存される。
本プログラムではファイル名の拡張子を,MPとすればグラフ表示の入力ファイルリストに自動的に読み込まれ表示される。
3)膵マーカーのグラフ表示
図3はグラフ作成の選択画面である。入力された項目が自動的に表示される。膵マーカー,症状,治療内容などの任意の組合せを選び,必要な期間を入力して,経時的な動きを図4のごとくグラフ表示できる。これにより膵の病態を症状や治療との関連において視覚的,総合的に把握することができる。この直感的な把握は後に述べるごとく,さらに多変量解析により客観化され,統計的に数値化される。
 
4)データの印刷
BASICによる印刷画面を図5に示す。MS-DOSで入力したデータとBASICによる印刷プログラムとの連結は目下進行中である。
Ⅱ.膵マーカーの多変量解析による病態の計測
1.目的
コンピュータを用いた統計的な数値解析を導入することにより,膵疾患の診断および治療に客観的な指標を得ることを試みた。
日常臨床の場で膵臓の病態把握に利用される数値的なパラメータは数十種類にものぼる。一方,生物学的領域では個体差,性差,年齢差などの存在も常に問題となる。したがってその総合的な解釈は必ずしも容易ではなく,医師一人ひとりの知識や経験の多寡に依存する面が少なくない。
本研究ではこれら多数の膵マーカーに対し多変量解析を行い,それらの背後にある病態,すなわち値の動きに反映される背景的な要因を客観的に計測することを試みた。その目的は,軽微ではあるが有意な変化を捕らえたり,重症度や予後の判定に役立つ客観的かつ総合的な情報を得ることにある。
2.対象および方法
1)対象症例:
対象症例は慢性膵炎1群5例,慢性膵炎Ⅱ群8例,いわゆる持続性膵炎8例および急性膵炎2例の計23例である。性比は13:10,年齢分布は48±17才(M±SD)である。
2)膵マーカーの測定:
12種類の膵マーカーを同時測定し,経時的な変動を追跡した。膵マーカーの種類とその測定単位は,血中リパーゼ濃度(LIP)iu/1,血中ラスタラーゼ1濃度(ELA)ng/dl,血中総アミラーゼ濃度(SAMT)iu/1,血中膵型アミラーゼアイソザイム濃度(SAMP)iu/1,尿中総アミラーゼ濃度(UAMC)iu/1,尿中総アミラーゼ排出量(UAMT)iu/h,尿中膵型アミラーゼアイソザイム排出量(UAMP)iu/h,総アミラーゼクリアランス(CAMT)ml/min,アミラーゼアイソザイムクリアランス(CAMP)ml/min,クレアチニンクリアランス(Ccr)ml/min,総アミラーゼ・クレアチニンクリアランス比(ACCRT)%,アミラーゼアイソザイム・クレアチニンクリアランス比(ACCRP)%である。
リパーゼの測定にはトリオレインを基質として用いた。アミラーゼの測定はブルースターチ(シオノギ)を用いた色素法によった。エラスターゼ1の測定はダイナボット社のラジオアッセイキットを川いた。またクレアチニンの測定はオートアナライザーによった。
膵マーカー測定の反復回数は14±7回(M±SD),追跡期間は21±13ヵ月(M±SD)である。
3)機器の構成:
使用した電子機器はパーソナルコンピュータNEC-PC-9801VM2,ディスプレイPC-KD854またはPC-KD551K,およびフ゜リンタPC-PR201Hである。
4)ソフトウェア:
データ人力は市販のリレーショナルデータベースのマルチプランPS98-404-H4Wを用いた。データ入力フォーマットは先に述べたグラフ表示用データ人力フォーマットと共通である。人力終了後シンボリックファイルに変換される。マルチプランを仲介としてテキストファイルに変換すれば先に述べたグラフ表示システムの人力ファイルともなる。
多変量解析には日本能率協会総合研究所の多変量解析パッケージを用いた。
5)データ解析
主因子分析法1により血中膵酵素値とその尿中排泄量が膵炎に関係するいかなる要因を反映しているかを分析した。
なお潜在する主因子はもとの変量1個分以上の情報を持つべきものと考え,因子数は因子寄与率が1より大きいものの数とした。また解釈に際して単純構造を得るための因子軸の回転には,各変量の因子負荷量を共通性で修正する基準バリマックス法を用いた。相関行列の相関係数の有意水準はP<0.05とした。
3.結果
対象の中の1例について主因子分析あるいは主成分分析を行い,詳細にその背後にある病態の解析をした結果は別報2に記した。ここでは同様の毛法を対象23例に適川し,主因子分析を通して浮かび上がってきた共通因子の種類と頻度を検討した結果を報告する(表1)。共通因子は少なくとも23症例中4例以上に共通して認められたものを取り上げた。
なおCCRの変動(低下)とUAMおよびCAMの変動(低下)が正の相関を示したものは腎障害によるアミラーゼ尿中排泄の抑制として扱かった。以上よりコンピューターを用いて多変量解析による病態の計測手法の知見を得た。
4.孝察
血中・尿中の逸脱膵酵素の測定は膵疾患の診断や治療方針の確立二に不可欠なものである。しかし血中で測定される膵酵素各々の持つ意義のちがいは必ずしも明らかでなく,その動きに不一致がみられる場合には解釈に芳しむことが少なくない。またアミラーゼ・クレアチニンクリアランス比の意義もなお不明な点が残されている。
今回対象とした12種類の膵マーカーは逸脱膵酵素とクリアランス比にICJ連したもののみであるが,この度の検討を通していかに多くの因子がこれらの値の動きに潜在的に関与しているかが明らかにされた。とりわけ高頻度に現れたft:通因子は,これら膵マーカーの総合的な解釈に際してつねに影響因子として孝慮されなければなるまい。
UAMやCAMなどの尿中値の異常上昇が,膵炎に合併した腎障害により抑制され,本来あるべき値よりも見かけ上低く出る可能性も示唆された。これまであまり注目されていなかった現象であり,今後は配慮が必要であろう。
ACCRは膵の急性炎症の探知に有用な指標とされながらも,その特異性に疑問を投げかける研究者も少なくない。この度の検討では,ACCRの上昇機転の中に膵疾患と結び付く本来の病態,すなわち尿中アミラーゼ排出量の上昇を伴うACCRの上昇,のほかに腎障害によりCAMとCCRの平行関係が失われて現われた尿中アミラーゼ排出量の増加のないACCR高値があることや,機序は不明ながらACCRのみが上昇する機転の存在が示唆された。
血中アミラーゼのみ,血中エステラーゼ1のみ,あるいは尿中アミラーゼ濃度のみが異常高値となる機序も示唆された。このうち尿中アミラーゼ濃度は単なる尿濃縮によるものもしばしばあり,排出量とは異なって必ずしも膵炎に本質的な関わりを持たないこともあり得る。しかし血中エステラーゼ1あるいはⅣ血1中アミラーゼの独立1的な変動に関してはなお今後の検討が必要であろう。
今回の報告では23例全体に共通した潜在因子の検討を示した。これは単に主因子分析の妥当性を確認するための基礎的検討である。本研究の本来の目的は複雑な背景を持った個々の症例のデータの解釈に必要な客観的な指標を得ることにある。個々の症例の膵マーカーの解釈にあたって,この主因子分析システムを適用することにより,多岐にわたる膵マーカーの値に影響を及ぼす要因が,客観的にそしてより的確に判断できるものと孝えられる。多変量解析の応用は広い。別報2に記したが,主三成分分析をすることにより,数多い膵マーカーの総合的な指標として,互いに独立な少数の主成分を認知し,主成分得点を算出して病態の解析をすることもできる。また治療の有効性の診断にも応用可能である。
しかしながら,臨床医学の分野におけるこの種の数値解析の試みはいまだ新しく,その有用性は十分に証明されたわけではない。今後さらに症例を重ねて計測手法及び処理方法の確立をはかることが必要と考えられる。
Ⅲ.膵型アミラーゼアイソザイムの分子構造に関する基礎的研究アミラーゼアイソザイムの効率的な濃縮分離精製法の開発
1.目的
アミラーゼは広く臨床検査に利用されているもっとも代表的な膵酵素であるが,他臓器起源のアイソザイムが存在するために,その異常値の背後にある病態は多様で,必ずしも膵とのみ結び付くものではない。
今回は膵型アミラーゼアイソザイムの自動分析システム開発の前提として,膵型アミラーゼアイソザイムの構造研究のための迅速かつ効率的なアミラーゼ濃縮分離精製法の開発を試みた。
2.材料ならびに方法
材料は膵機能検査であるパンクレオザイミンーセクレチン試験で得られたヒト膵液を用いた。
精製分離法の概要を図6に示した。膵液中のアミラーゼを不溶性コーンスターチで特異的に吸着させ,遠心分離により上清を除去する。アミラーゼ以外の吸着物質を除去する目的でさらに40%エタノール溶液で2回洗浄し遠心分離する。次に可溶性コーンスターチ溶液による競合反応を利用して,アミラーゼを溶出させ,遠心して上清を集める。濃厚な可溶性コーンスターチが蛋自質の塩析を妨害するので,この上清を0.01M酢酸カルシウムを含む0.02M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)で10倍量に希釈する。次に硫酸アンモニウムを加え75%飽和状態で一夜静置する。塩析された結晶を高速遠心分離したのち,再び同濃度の飽和硫酸アンモニウム溶液で洗滌後高速遠心分離して,先に用いた希釈用緩衝液で溶解する。
次に脱塩と蛋白質分離を兼ねてセファデックスG-50によるゲル濾過を行う。カラムのサイズは9×450mm,溶出液は0.01M酢酸カルシウムを含む0,02M塩化ナトリウム溶液(pH7.0)である。流出速度は12ml/時である。
3.結果
図7はセファデックスG-50によるカラムクロマトグラフィーの結果である。この単峰性のアミラーゼ活性溶出区分を集めて精製アミラーゼ溶液とした。
この精製アミラーゼ溶液は7.5%ボリアクリルアミドげるディスク電気泳動法により分析すると,原膵液では肉眼的に15本の蛋白質バンドを示したものが,最終的な精製段階は2本のアミラーゼバンドのみとなった。またセルロースアセテート膜(TITANⅢ)を用いた電気泳動法によるアミラーゼアイソザイムの分析でも,原液および精製アミラーゼ溶液は共に2本の同一成分を示した。
表2は各精製段階における比活性値および酵素活性収率を示したものである。最終段階での比活性値は1017.8IU/mgとなり,原液の比活性値124.9IU/mgの約8倍の上昇を示した。最終段階の酵素活性収率は62.2%であった。
4.考察
体液中でアミラーゼが異常値を示した場合,あるいは異常なアイソザイムが出現した場合,その背後にある病態の解明が必要となる。しかしアミラーゼの起源は多様であり,アミラーゼの異常の原因となる病態もまた多様である。
未だ解明されていない病態の一つに特発性の血中アミラーゼ貯留症がある。これは血中アミラーゼの異常高値があり,しかもこれに対応する尿中アミーゼの異常を伴わない。これまでにマクロアミラーゼ血症,腎機能障害,肝機能障害がこの種の異常を示し得ることが知られているが,これらでは説明できない病態を特発性と呼ぶ。はたしてこれが膵の異常の反映であるかどうかもいまだ不明である。
これを解決するひとつの方法は特発性血中アミラーゼ貯留症の患者のアミラーゼそのものの化学構造,とりわけ糖鎖部分の大きさやその構造を知ることである。本研究ではアミラーゼの構造決定の前提となるアミラーゼの分糖精製法の改良を試みた。ヒト膵液中のアミラーゼ精製に関してはすでに多数の報告がある。今回我々の開発した方法は主三としてMatsuuraら3の方法を参考にし,改良したものである。
この方法で精製されたアミラーゼは酵素活性収率は62.2%で収率は良好であった。また比活性は約8倍で精製の効率も良い。しかし最終的に得られたアミラーゼの実態の本格的な分析はまだはじまったばかりであり,この方法の評価はそれを待つ必要がある。とりわけ2本のアイソザイムバンドの起源と二次的修飾の有無が今後の問題となろう。
Ⅳ.研究の成果および総括
1.各種膵マーカーの経時変動に関するコンピューター画面表示プログラムを開発した。このシステムは在来のプログラムではできなかった欠損値の処理が可能であり,しかも症状や治療の内容を同時に計測できるため,投薬・処置などの治療の効果を視覚的に診断することが可能となった。データ入力フォーマットは多変量解析と共通であり,そのまま数値解析処理にまわすことができる。日常臨床の分野での応用は広いが,なお改良すべき点が二,三残されている。
2.膵疾患23例において,21±13ヵ月にわたり12種類の膵マーカーの経時的変動を14±7回調べ,膵マーカーの変化の解釈に多変量解析を応用するための基礎的検討を行った。逸脱膵酵素とその尿中クリアランスについて検討したところ,背景的な要因の中に膵の病態と直接的な関わりのないいくつかの要因も関与していることが示唆された。これにより膵マーカーの変動の解釈にあたって今後考慮すべき点が明らかにされた。今後この数値解析的計測を個々の症例に応用することにより,背景因子の解明が可能となり,より客観化された判断が可能になるものと思われた。
3.ヒト膵液中のアミラーゼの効率的な精製分離法がほぼ開発できた。これは未だ病態の解明されていない特発性血中アミラーゼ貯留症における異常アミラーゼの構造究明の前提条件である。