2005年[ 年報 ] : 年報19号

年報19号

中谷電子計測技術振興財団

概要

目次

設立の趣意
役員・評議員および事業の概要
平成16年度事業概要
Ⅰ 技術開発に対する助成事業
技術開発助成金贈呈式
Ⅱ 技術交流に関する支援事業
平成14年度(第19回)技術開発助成成果報告
平成16年度技術交流助成成果報告
技術開発に対する助成状況
技術交流に関する助成状況


設立の趣意

 わが国経済社会の高度化は,1970年代以降急速に進展しています。これは,わが国の唯一の資源でもある恵まれた頭脳資源を,十分に活用することで達成されたものです。特にコンピュータを始めとするエレクトロニクス技術の発展が重要な役割を果たしてきました。
 これらのエレクトロニクス技術の発展は,優れた電子計測技術の基盤の確立か無くしてはありえません。今後わが国のエレクトロニクス技術の一層の発展を実現する上で,電子計測技術基盤の一層の強化か大切であります。電子計測機器がエレクトロニクスのマザー・ツールであるといわれる所以でもあります。
 政府におかれましても,その重要性を十分認識され,電子計測技術甚盤の確立のためにいろいろな施策を展開されております。
 このような客観的諸情勢から故中谷太郎初代理事長は,電子計測技術の発展を推進し,産業基盤の確立に貢献することを強く念顧され,昭和59年4月に財団法人「中谷電子計測技術振興財団」が設立されました。
 当財団は,技術開発・技術交流の推進,技術動向等の調査研究等を行うことにより,電子計測技術の基盤の確立に微力をつくす所存でございます。このような主旨をこ理解の上,当財団にご指導,ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。


設立年月日 昭和59年4月24日
基金 6億2千万円

役員
理事長
三輪史郎 財団法人冲中記念成人病研究所理事長 東京大学名誉教授

専務理事
家次恒 シスメックス株式会社代表取締役社長

理事
浅野茂隆 早稲田大学理工学術院教授 東京大学名誉教授
輕部征夫 東京工科大学副学長 東京大学名誉教授
菅野剛史 財団法人浜松市医療公社理事長
中谷正 シスメックス株式会社取締役
村上浩一 当財団事務局長

監事
秋山純一 多摩大学・同大学院赦授(公認会計士)
田中照明 ASGマネジメント株式会社常務取締役(公認会計士)


評議員
川越裕也 東大阪市立中央病院名誉院長
藤井克彦 大阪大学名誉教授
斎藤正男 東京大学名誉教授
八幡義人 川崎医療短期大学教授 川崎医科大学名誉教授
戸川達男 早稲田大学人間科学部教授
渡辺清明 NPO法人東京臨床検査医学センター所長 慶応義塾大学名誉教授
雪本賢一 シスメックス株式会社専務取締役
和歌光雄 シスメックス株式会社常務取締役


事業の概要
電子計測技術の発展を推進し,産業基盤の確立を図ることにより,わが国経済社会の発展および国民生活の向上に資することを目的として,次の事業を行います。
■電子計測技術分野における技術開発に対する助成
電子計測技術分野における先導的技術閲発活動を促進するため、これに助成します。
■電子計測技術分野における技術動向等の調査研究に対する助成
電子計測技術分野の実態および種々の間題についての調査研究に対して助成します。
■電子計測技術分野における技術交流に関する支援
電子計測技術分野における技術の交流を推進するため、内外の研究者等の交流に対する助成、シンポジウムの開催等を行います。
■電子計測技術分野に閉する情報の収集及び提供
電子計測技術に関する情報文献、資料等を収集整理し、その広汎な利用を図るための種々の活動をを行います。

特定公益増進法人 当財団は平成16年11月に経済産業大臣より「特定公益増進法人」の認定を受けました。


平成16年度事業概要
 我が国の経済状況は益々厳しさを増しており、社会の高齢化も急速に進展している。
このような局面を乗り越えるため、産業の構造改革が求められており、新しい産業を創出するための科学技術の促進は、ますますその重要性が増している。中でも、各種産業の共通的基盤技術である電子計測技術の促進が重要となっている。
 このため、財団法人中谷電子計測技術振輿財団は、創立以来、電子計測技術分野における先尊的技術開発、技術の交流等を促進するための助成事業、支援事業等を実施してきており、平成16年度においても次の諸事業を実施した。

I. 技術開発に対する助成事業
 電子計測技術は共通的基盤技術であって、先導的技術開発を促進することは極めて重要である。その電子計測技術に対する技術開発助成事業は、当財団の中核事業であり、本年度もこの事業に力点を置いて実施した。

1. 募集
 電子計測技術は極めて広汎な分野に亘るが、健康で明るい人間社会を築くために重要な役割を果たすと考えられる技術開発分野として、理・工学と医学・生物学の境界領域にあり、学際的研究として社会的ニーズが高まっている「生体に関する電子計測技術」を対象研究課題として、大学およびこれに準ずる研究機関に対して助成対象研究テーマの募集を行った。なお、今回から新たに研究の成果にとらわれ過ぎないような、より基礎的な研究に対する奨励的な助成を実施することとした。また、前年度と同様、文書送付により募集案内を行ったほか、当財団のホームページに募集案内を掲載するなど、広範な方々へ募集内容が周知されるよう努めた。

2. 審査
 財団法人中谷電子計測技術振興財団内に設置した審査委員会(根本俊雄委員長他7名で構成)の委員により、各大学等から応募のあった49件(開発研究36件、奨励研究13件)の研究テーマに対して、公正にして厳密なる審査を実施し、電子計測技術の先導的技術開発に寄与するものと考えられる12件(開発研究9件、奨励研究3件)を選出した。

3. 技術開発研究助成金の贈呈式
 審査委員会において選出された研究テーマについて、次頁の12名の研究者に対して、平成17年2月25日(金)世界貿易センタービル浜松町東京會舘において技術開発助成金(総額2,000万円)の贈呈式を行うとともに、各研究者による研究計画内容の発表を実施した。


第21回(平成16年度)技術開発助成金贈呈者

開発研究
(注:表/PDFに記載)

奨励研究
(注:表/PDFに記載)


技術開発助成金贈呈式
(注:写真/PDFに記載)


贈呈書の授与
(注:写真/PDFに記載)


研究計画の発表
(注:写真/PDFに記載)


記念懇親会
(注:写真/PDFに記載)


II 調査研究に対する助成事業
 近年におけるナノテクノロジーやバイオテクノロジーなどの発展に伴って、技術開発研究を行う場合に関係する学術領域は益々複雑多様化しつつあり、内外における研究者の技術交流を推進する重要性が増しつつある。平成16年度は、技術交流に関して以下の事業について助成を行った。

1.派遣
(注:表/PDFに記載)

2.招聘
(注:表/PDFに記載)


平成14年度(第19回)
技術開発助成研究成果報告

1.回折理論を応用した磁気共鳴映像法の研究(宇都宮大学 伊藤聡志)
2.複眼光学系を利用した超小型・薄型三次元内視鏡の開発と三次元表示系への展開(広島市立大学 山田憲嗣)
3.カーボン・ナノチューブを用いたバイオセンサによる単一生体分子の検出(東京大学 染谷隆夫)
4.拍動心臓での記録が可能な光学的心筋活動電位マッピングシステムの開発(国立循環器病センター 稲垣正司)
5.生体ナノスケール電気計測技術の開発と応用(静岡大学 坂口浩司)
6.関節軟骨の新しい非侵襲的粘弾性計測システムの開発(防衛医科大学 石原美弥)
7.AP-PCR-SSCP法による遺伝子多型の網羅的探索法の研究(浜松医科大学 前川真人)
8.眼球情報の定量的解析に基づく脳・神経系疾患の診断技術に関する研究(東海大学 灰田宗孝)
9.アミロイド型疾患因子となるタンパク質線維への誘導とその定量システムの構築(北陸先端科学技術大学院大学 白木賢太郎)
10.運動関連脳電位による意図・情動伝達代行システム(青山学院大学 井出英人)


技術開発に対する助成状況(金額単位:万円)
第1回(昭和59年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第2回(昭和60年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第3回(昭和61年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第4回(昭和62年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第5回(昭和63年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第6回(平成元年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第7回(平成2年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第8回(平成3年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第9回(平成4年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第10回(平成5年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第11回(平成6年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第12回(平成7年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第13回(平成8年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第14回(平成9年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第15回(平成10年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第16回(平成11年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第17回(平成12年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第18回(平成13年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第19回(平成14年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第20回(平成15年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)


年度 贈呈式年月日 助成件数 助成金総額
昭和59年度 昭和60年2月28日 6件 1,600万円
昭和60年度 昭和61年2月25日 9件 2,100万円
昭和61年度 昭和62年2月27日 9件 2,050万円
昭和62年度 昭和63年2月26日 9件 1,950万円
昭和63年度 平成元年3月10日 8件 1,880万円
平成元年度 平成2年2月23日 10件 2,110万円
平成2年度 平成3年2月22日 10件 2,010万円
平成3年度 平成4年2月28日 12件 2,430万円
平成4年度 平成5年2月26日 10件 1,930万円
平成5年度 平成6年2月25日 11件 2,100万円
平成6年度 平成7年3月24日 11件 2,160万円
平成7年度 平成8年2月23日 9件 1,820万円
平成8年度 平成9年2月28日 10件 1,920万円
平成9年度 平成10年2月27日 10件 1,670万円
平成10年度 平成11年2月26日 10件 1,700万円
平成11年度 平成12年2月25日 10件 1,780万円
平成12年度 平成13年2月23日 9件 1,800万円
平成13年度 平成14年2月22日 11件 1,980万円
平成14年度 平成15年2月21日 10件 1,970万円
平成15年度 平成16年2月27日 10件 2,000万円
平成16年度 平成17年2月25日 10件 2,000万円
累計 204件 40,960万円


技術交流に関する助成状況
1.派遣
昭和60年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

昭和61年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

昭和62年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

昭和63年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成元年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成2年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成3年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成4年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成5年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成6年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成7年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成8年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成9年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成10年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成11年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成12年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成13年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成14年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成15年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

2. 招聘
昭和60年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成12年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成13年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成14年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

3. 会議等
昭和62年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成2年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成13年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成14年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成15年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)