2004年[ 年報 ] : 年報18号

年報18号

中谷電子計測技術振興財団

概要

目次

設立の趣意
役員・評議員および事業の概要
平成15年度事業概要
I 技術開発に対する助成事業
技術開発助成金贈呈式
II 詞査研究に対する助成事業
III 技術交流に関する支援事業
記念特別講演・ナノとバイオとフォトンの時代
平成13年度(第18回)技術開発助成成果報告
平成14年度調査研究助成成果報告
平成15年度技術交流助成成果報告
技術開発に対する助成状況
技術交流に関する助成状況


設立の趣意

 わが国経済社会の高度化は,1970年代以降急速に進展しています。これは,わが国の唯一の資源でもある恵まれた頭脳資源を,十分に活用することで達成されたものです。特にコンピュータを始めとするエレクトロニクス技術の発展が重要な役割を果たしてきました。
 これらのエレクトロニクス技術の発展は,優れた電子計測技術の基盤の確立か無くしてはありえません。今後わが国のエレクトロニクス技術の一層の発展を実現する上で,電子計測技術基盤の一層の強化か大切であります。電子計測機器がエレクトロニクスのマザー・ツールであるといわれる所以でもあります。
 政府におかれましても,その重要性を十分認識され,電子計測技術甚盤の確立のためにいろいろな施策を展開されております。
 このような客観的諸情勢から故中谷太郎初代理事長は,電子計測技術の発展を推進し,産業基盤の確立に貢献することを強く念顧され,昭和59年4月に財団法人「中谷電子計測技術振興財団」が設立されました。
 当財団は,技術開発・技術交流の推進,技術動向等の調査研究等を行うことにより,電子計測技術の基盤の確立に微力をつくす所存でございます。このような主旨をこ理解の上,当財団にご指導,ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。


設立年月日 昭和59年4月24日
基金 6億2千万円

役員
理事長
三輪 史郎 財団法人沖中記念成人病研究所理事長 東京大学名誉教授

専務理事
家次 恒 シスメックス株式会社代表取締役社長

理事
浅野 茂隆 早稲田大学理工学部教授
輕部 征夫 東京工科大学バイオニクス学部長・教授 東京大学名誉教授
菅野 剛史 財団法人浜松市医療公社理事長
中谷 正 シスメックス株式会社取締役
村上 浩一 当財団事務局長

監事
秋山 純一 多摩大学・同大学院赦授(公認会計士)
田中 照明 ASGマネジメント株式会社常務取締役(公認会計士)


評議員
川越 裕也 東大阪市立中央病院名誉院長
藤井 克彦 大阪大学名誉教授
斎藤 正男 東京大学名誉教授
屋形 稔 新潟大学名誉敦授
八幡 義人 川崎医療短期大学教授 川崎医科大学名誉教授
戸川 達男 早稲田大学人間科学部教授
雪本 賢一 シスメックス株式会社専務取締役
和歌 光雄 シスメックス株式会社常務取締役


事業の概要
電子計測技術の発展を推進し,産業基盤の確立を図ることにより,わが国経済社会の発展および国民生活の向上に資することを目的として,次の事業を行います。
■電子計測技術分野における技術開発に対する助成
電子計測技術分野における先導的技術閲発活動を促進するため、これに助成します。
■電子計測技術分野における技術動向等の調査研究に対する助成
電子計測技術分野の実態および種々の間題についての調査研究に対して助成します。
■電子計測技術分野における技術交流に関する支援
電子計測技術分野における技術の交流を推進するため、内外の研究者等の交流に対する助成、シンポジウムの開催等を行います。
■電子計測技術分野に閉する情報の収集及び提供
電子計測技術に関する情報文献、資料等を収集整理し、その広汎な利用を図るための種々の活動をを行います。

特定公益増進法人 当財団は平成14年11月に経済産業大臣より「特定公益増進法人」の認定を受けました。


平成15年度事業概要
 我が国の経済状況は益々厳しさを増しており、社会の高齢化も急速に進展している。
このような局面を乗り越えるため、産業の構造改革が求められており、新しい産業を創出するための科学技術の促進は、ますますその重要性が増している。中でも、各種産業の共通的基盤技術である電子計測技術の促進が重要となっている。
 このため、財団法人中谷電子計測技術振輿財団は、創立以来、電子計測技術分野における先尊的技術開発、技術の交流等を促進するための助成事業、支援事業等を実施してきており、平成15年度においても次の諸事業を実施した。

I 技術開発に対する助成事業
 電子計測技術は共通的基盤技術であって、先導的技術開発を促進することは極めて重要である。その電子計測技術に対する技術開発助成事業は、当財団の中核事業であり、本年度もこの事業に力点を置いて実施した。

1. 募集
 電子計測技術は極めて広汎な分野に亘るが、健康で明るい人間社会を築くために重要な役割を果たすと考えられる技術開発分野として、理・エ学と医学・生物学の境界領域にあり、学際的研究として社会的ニーズが高まっている「生体に関する電子計測技術」を対象研究課題として、大学およびこれに準ずる研究機関に対して助成対象研究テーマの募集を行った。なお、前年度と同様、文鵞送付により騨集案内を行ったほか、当財団のホームページに募集案内を掲載するなど、広範な方々へ募集内容が周知されるよう努めた。

2. 審査
 財団法人中谷電子計測技術振興財団内に設置した審査委員会(根本俊雄委員長他7名で構成)の委員により、各大学等から応募のあった61件の研究テーマに対して、公正にして厳密なる審査を実施し、電子計測技術の先導的技術開発に寄与するものと考えられる10テーマを選出した。

3. 技術開発研究助成金の贈呈式
 審査委員会において選出された研究テーマについて、次頁の10名の研究者に対して、平成16年2月27日(金)新神戸オリエンタルホテルにおいて技術開発助成金(総額2,000万円)の贈呈式を行うとともに、各研究者による研究計画内容の発表を実施した。


第20回(平成15年度)技術開発助成金贈呈者(金額単位:万円)
(注:表/PDFに記載)


技術開発研究助成金贈呈式の開催状況
(注:写真/PDFに記載)


20周年記念表彰
(注:写真/PDFに記載)


20周年記念特別講演
(注:写真/PDFに記載)


記念懇親会
(注:写真/PDFに記載)


II 調査研究に対する助成事業
 生体に関ずる新たな電子計測技術の実用化促進を図るためには、生体に関する電子計測分野における技術の動向を的確に把握し、効率的かつ集中的な研究を行うことがある。
 平成15年度は、前年度までの調杏結果を雑告書として取り紅恥めることを目的として、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻機能診断科学溝座分『肪坪学教奎の松浦成昭教授から申請された凋査研究題目「再生医療分野における電子計測技術の利用に関する調査研究」に対し、審査委員会の審査を経て助成金を贈呈した。


III 技術交流に関する支援事業
 近年における十ノテクノロジーやハイオテクノロジーなどの発展に伴って、技術開発研究を行う場合に関係する予術須域は益々複雑多様化しつつあり、内外における研究者の技術交流を推准する重要性か増しつつある。平成15年度は、技術交流に関して以下の事業について助成を行った。

1. 派遣
 下表のとおり電子計測技術分野における海外で開催された国際会議に参加する研究者等の技術交流に対して助成金を贈呈した。
(注:表/PDFに記載)

2. 会議等
 下表のとおり電子計測技術分野における我が国で開催された国際会議等へ海外から研究者を招聘する技術交流に対して助成金を贈呈した。
(注:表/PDFに記載)


IV. 20周年記念表彰事業
 財団創立20周年を記念して、財団創立以来、これまで、ほぼ20年間を通して、財団の運営等にご協力を頂いた先生方に、感謝の意を表すために、金一封を添え表彰状をお渡しした。


V. 20周年記念特別講演
 財団創立20周年を記念し、今後の電子計測技術の行方に大きな影響を与える光の最先端技術について、光分野の権威でおられる大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻の河田聡教授に「ナノとバイオとフォトンの時代」と題して特別講演をお願いした。


特別講演
ナノとバイオとフォトンの時代
大阪大学大学院工学研究科教授 河田 聡

 日本の戦後は、時計、テレビ、テープレコーダーに代表される精密機械・マイクロエレクトロニクスの技術開発によって復興を果たしたが、21世紀における科学技術の最大の関心事であるナノテクノロジーは、このミニチュア・マイクロ技術の延長にあるといえよう。カメラ、顕微鏡、光ディスク、レーザー加工、ステッパー、液晶、LED、レーザーメスなどの光技術もまた、日本が世界に誇る技術である。ともに日本人の手先の器用さと几帳面さを生かした日本固有のテクノロジーである。日本のこの2つの得意技術であるナノテクノロジーとフォトニクスを融合させたのが、「ナノフォトニクス」であり、日本の新しい科学技術の将来の発展を約束する技術である。
 フォトンでナノの世界を拓くことができれば、「フォトンで原子を操作し、微細加工する」、あるいは「分子を1つずつ観察・分析する顕微鏡をつくる」、さらには「フォトンでDNAの塩基をひとつずつ解読しひとつずつ操作する」、「細胞内のタンパク質分子を操る」ことなどの技術展開が期待されるであろうし、また、「量子細線・量子ドットを評価する」とか「超高記録密度の光メモリやナノ集積回路をつくる」といった産業への応用も期待できよう。さらに、ナノの世界で特徴的な量子効果、メゾ効果、サイズ効果等にフォトンが関わっていくこともできる。
 フォトンのエネルギーは他の量子と比べて低いので、生体組織・細胞や各種有機材料に対するダメージが小さく、応用される範囲が広い。しかし、一方、エネルギーが低いということはすなわち波長が長いことを意味する。光をレンズにより絞り込んでも、光の波動性によって回折し、波長程度、すなわち数百ナノメートル程度に拡がる。すなわち、波長程度より小さな構造は観察したり加工することができない。これが、古典光学の常識であった。我々が目指したのは、この常識を打ち破り、低エネルギーの波長の長い光で、ナノの構造をみたり、書いたり、読んだりする技術を開発することである。

波長の壁を越える

 可視光のフォトンのエネルギーは~eV程度であり、一方ナノメーターの波長のフォトンが持つエネルギーは~keVに達する。これはX線に相当する。ナノ構造を可視光のフォトンで制御するためには、eVのフォトンでkeVの高さの山(あるいは壁)を越えなければならない。もし可視域や赤外域のフォトンが波長の限界を超えてこのナノの山を越えることができれば、ナノスケールの構造、分布をナノスケールの分解能で観察することができ、分子の分布や構造を個別に識別することができる。可視や赤外の振動数は、分子と分子の結合を直接振動させるので、観察波長を選択することによって、異なる分子結合を観察することができる。
 ナノの山を越える方法はいくつか考えられる。第1は、トンネルを掘る方法である。山の幅が狭ければフォトンが山をトンネリングする確率が存在し、トンネリングによってフォトンはミクロンの世界からナノの世界に到達できる。この原理は近接場光学あるいはニアフィールド光学とよばれる。
 第2の方法は、フォトンの上にさらにフォトンを乗せて、フォトンの背丈(エネルギー)をより高くする方法である。肩車して、病いところに手を届かせる方法といえよう。多光子過程などの非線形分光法、その他様々な非線系な応答を利用する。
 本講演では、フォトンのトンネルを掘る近接場光学とフォトンを重ねていく多光子・非線形分光学によるナノフォトニクスの最先端を、我々の研究例を示しながら紹介したしい。

ニアフィールド顕微鏡

 光の波長より小さな穴をあけ、その開口に光を照射すると何が起こるであろうか。光の波長より小さい開口では光は通り抜けることができない、これが答えである。ただし、より正確に答えると、開口の近接場(ニアフィールド)には、虚数の運動量を持つフォトンがしみだしている(このフォトンをエバネッセントフォトンと呼ぶ)。そこで、同じような小さな開口をもつもう1枚の板をこの板に近づけると、虚数の運動量を持つフォトンが第2の開口側にトンネリングすることで、光が通り抜ける。波長より小さな開ロの存在が、もうひとつの開口によって見つけることができたことになる。これが、まさに、ニアフィールド顕微鏡の原理である。
 エバネッセントフォトンを用いたニアフィールド顕微鏡には、微小な開口を有するプローブのほか、微小な散乱体や微小な回折格子などのさまざまなナノの構造体がプローブとして提案されている。いずれも、光の波長より小さな構造をもっていることが必要条件である。たとえば、ナノスケールの先端径をもつ金属針も近接場プローブとして用いることができる。この金属プローブに光を照射すると、金属プローブ先端で電子が入射光によって集団的に振動することによって強い電磁波、すなわち光が発生する。この光も針の近傍、数ナノメートルの領域にのみ存在できるエバネッセントフォトンである。
このエバネッセントフォトンを利用して観察した分子のラマンスペクトルを30nmの間隔でマッピングした結果である。光の波長の10分の1以下の間隔でスペクトルを測定しているにもかかわらず、特定のラマン線のみが増強されたり、あるいはピークがシフトする現象を銀察することができる。これら現象は、分子と金属が化学的に吸着することに起因していると考えられ、化学的相互作用による近接場ラマンスペクトルといえる。

非線形ナノフォトニクス

 ナノの世界に到達するもう一つの方法はフォトンのエネルギーを足しあわせて頂上を越えること、すなわち多光子過程等の非線形な効果を利用することである。たとえば、紫外線にしか感度がなく、近赤外では透明な物質に、近赤外の光をフォーカスすることを考えてみる。その物質は近赤外で透明であるため、反応せずに通り抜けるだけのはずである。しかし、フォトンをきわめて短い時間と空間に閉じ込めることができたら、フォトン密度がその瞬間、その1点においてきわめて高くなり、2つの近赤外フォトンが同時に1個の電子を励起することができる。短<圧縮されたパルス光を大きな角度でレーザー光を絞り込んで送ると、ある瞬間、ある時間において物質が紫外線に反応するような現象が起こるわけである。この現象は、2光子過程と呼ばれ、この場合、吸収の遷移確率は光スポットの2乗に比例することから、光応答の分布はガウスピームや回折制限された光スポットの広がりよりも狭くなる。あるいは、光応答が閾値特性を有すれば、閾値以下の領域が反応を示さないので、応答範囲を波長以下にすることができる。

フェムト秒レーザー加工の実例

 われわれの提案による2光子過程を利用した光重合によるナノ微細加工例を紹介しよう。フェムト秒パルスレーザーからの近赤外光(λ~800nm)を対物レンズにより紫外線硬化性光重合樹脂にフォーカスすると、100フェムト秒の時間、1μm3以下の空間の領域に、およそ1KWのフォトン密度が得られる。フォトン密度が極めて高くなると、樹脂に配合されている重合開始剤である色素分子が2つの近赤外フォトンを同時に吸収し、電子を励起し、ラジカルを生成する。フォトンが高密度に達する微小空間においてだけ、紫外線のエネルギーに相当する2光子励起反応が誘起される。ラジカルがモノマーを連続的に光重合し、その結果樹脂が局所的に硬化する。CWの1KWの高強度のレーザーを照射すると、光重合反応だけではなく、熱も生成し、樹脂が破壊されるので、フェムト秒レーザーが使われる。しかしそれ以上に、フェムト秒レーザーを用いるとその非線形分光応答効果により、局所的な光重合を可能とすることの意味が大きい。2光子吸収により生成されたスポット構造である。各スポット構造は露光時間をそれぞれ変化させたもので、露光時間を変えることで、作製する構造の大きさを制御できる。この実験において作製できた最小の構造は、直径120nmであるが、先端の大きさを観ると、50nm程度の分解能が達成できている。用いられたレーザー波長は780nmであり、回折限界の10倍以上の分解能向上が得られている。
 樹脂内で近赤外レーザー光を3次元走査して、焦点位置を制御すると、その軌跡に従って3次元構造を樹脂内に硬化できる。その後、未硬化のモノマーを溶剤で洗い流すと、微小構造体を取り出すことができる。このような方法でつくったのが、ミクロの牛である。全長が8μm、裔さが5μmのミクロの牛であり、赤血球とほぼ同じ大きさである。
 この牛の構造体は光を用いて作製しているのにもかかわらず、脚、角、尻尾などの微小な部分は回折限界より小さなサイズであるため、光ではもはや観察することができず、フィールドエミッション型の走査電子顕微鏡で観察している。
 「8μmの牛をつくつてどうするの」と、たくさんの人に聞かれる。重要なことは、8μmというサイズである。赤血球に相当する大きさであり、このサイズであれば体内の指、脳、心臓から全ての血管を通り抜けることができるのである。心筋梗塞や脳梗塞などの狭窄部位があっても、ナノ精度マイクロ構造体がその部位まで薬を移送したり、検査・手術するのも夢物語ではない。これからの高齢化社会で、人体に負荷の少ない治療を行う方法として、新しい産業を生み出すものと期待される。

むすび

 光のナノテクノロジーといえば、光の振動数を高くする、波長を短くするテクノロジーであった。したがって、使用する帯域が可視光から紫外光、紫外光から真空紫外域、あるいはX線と変化してきた。これに対し、我々が目指すナノフォトニクステクノロジーは、特定の振動数でナノスケールの微細な構造を観察し、加工・作製することを実現する。波動の回折限界、すなわち波長の壁をブレークスルーするためのサイエンス&テクノロジーとして、フォトンをトンネルする近接場光学とフォトンを足し合わせる非線形光学を紹介した。
 ナノフォトニクス技術は、原子、分子、蛋白分子、細胞、量子デバイスなどをナノスケールで観察、分析、修飾、操作することができ、バイオテクノロジー、シリコンテクノロジー、材料科学など他分野のサイエンスにも貢献すると期待される。ナノ加工、ナノ記録、ナノ手術、ナノ光源、ナノマシンヘの応用が考えられ、新しい産業の創成にも深く寄与すると思われる。
 ナノフォトニクス自身、未開拓の研究分野であり、2つのナノスケール構造の間に発生する非常に強い電磁場相互作用を学問的に明らかにすることも、魅力あるテーマである。メゾ効果、量子効果も含んだ複雑系そのものが、そこにある。これらを考慮に入れ、近接場光学と非線型光学の組み合わせによって山の中腹にトンネルを開け、ナノの世界に到達する非線形近接場光学の研究を推進していきたいと考えている。

参考文献
[1] S.Kawata ed.: Near-field Opticsand Surface Plasmon Polaritons, (Springer, Heidelberg, 2001).
[2] S.Kawata, M. Ohtsu, M. Irie ed.: Nano-optics, (Springer, Heidelberg, 2001).
[3] 河田聡:超解像の光学、学会出版センター、(1999)
[4] Y. Inouye and S. Kawata: Opt. Lett.19, 159, (1994).
[5] N. Hayazawa, Y. Inouye, Z. Sekkat, and S. Kawata: Chem. Phys. Lett,335, 369, (2001).
[6] S. Maruo, O. Nakamura and S. Kawata: Opt. Lett.22, 132, (1997).
[7] 河田聡,田中智ー:光学,30,258,(2001).
[8] S. Kawata, H-B. Sun, T. Tanaka, and K. Takada: Nature,412, 697, (2001).

講師略歴
学職歴
1974年 大阪大学工学部応用物理学科卒業
1979年 大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士後期課程修了
1979年 日本学術振興会特別研究員
1979年9月 カリフォルニア大学アーバイン校電気工学科研究助手
1981年9月 大阪大学工学部応用物理学科助手
1992年 大阪大学工学部応用物理学科助教授
1939年 大阪大学工学部応用物理学科教授
1994年夏 Oxford大学客員教授
1997年夏 Sydney大学客員教授
1997-2002年 日本学術振典会未来開拓研究推進事業「フォトニック生体計測制御」プロジェクトリーダー

現在
大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻教授
大阪大学大学院情報科学研究科情報数理学専攻教授
理化学研究所ナノフォトニクス主任研究員
阪大フロンティア研究機構(FRC)機構長
科学技術振興事業団戦略的基礎研究推進事業(CREST)
「非線形ナノフォトインクス」プロジェクトリーダー

主な受賞歴
2003年 島津賞
1998年 市村学術賞貢献賞
1997年 ダビンチ賞(フランス・ルイビイトン・モエヘネシー財団)芸術のための科学賞
1996年 日本IBM科学賞(エレクトロニクス部門)
1989年 日本分光学会論文賞
1981年 応用物理学会光学論文賞

主な学協会委員長
Max Planck Society, Advisory, Erlangen Modern Optics Center
レーザー顕微鏡研究会、会長
光産業技術振興協会、光技術動向調査委員会、委員長0000
日本光学会、副幹事長他多数


平成13年度(第18回)
技術開発助成研究成果報告

1.無侵襲血糖計測の新手法―ハイスピード・エリプソメトリーによる生体偏光脈波の計測―
2.THz時間領域分光法を用いた高機能皮膚診断法の開発―角質層の水分量と厚さの同時測定―
3.転写因子NF-KB活性化測定DNAチップ開発によるエンドトキシンショック迅速診断
4.シャペロニンによるタンパク質折れたたみ機構の1分子蛍光イメージング
5.真空一貫プロセスで作製する銀を利用した表面プラズモン共鳴バイオセンサー用チップ
6.多層観察型リアルタイム共焦点蛍光顕微鏡の開発
7.自律神経系信号による人工心臓制御システムの開発
8.回転磁界と差軌磁界を用いた生体運動計測装置の開発
9.近赤外分光法を用いた筋組織酸素濃度の実時間イメージングと筋代謝の定量評価
10.三次元医用画像投影システムにおける精度評価のための計測手法に関する研究
11.表面プラズモン共鳴バイオセンサ(SPR)による細胞機能測定技術の開発


技術開発に対する助成状況(金額単位:万円)
第1回(昭和59年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第2回(昭和60年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第3回(昭和61年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第4回(昭和62年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第5回(昭和63年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第6回(平成元年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第7回(平成2年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第8回(平成3年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第9回(平成4年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第10回(平成5年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第11回(平成6年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第12回(平成7年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第13回(平成8年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第14回(平成9年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第15回(平成10年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第16回(平成11年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第17回(平成12年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第18回(平成13年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)

第19回(平成14年度)技術開発助成対象
(注:表/PDFに記載)


年度 贈呈式年月日 助成件数 助成金総額
昭和59年度 昭和60年2月28日 6件 1,600万円
昭和60年度 昭和61年2月25日 9件 2,100万円
昭和61年度 昭和62年2月27日 9件 2,050万円
昭和62年度 昭和63年2月26日 9件 1,950万円
昭和63年度 平成元年3月10日 8件 1,880万円
平成元年度 平成2年2月23日 10件 2,110万円
平成2年度 平成3年2月22日 10件 2,010万円
平成3年度 平成4年2月28日 12件 2,430万円
平成4年度 平成5年2月26日 10件 1,930万円
平成5年度 平成6年2月25日 11件 2,100万円
平成6年度 平成7年3月24日 11件 2,160万円
平成7年度 平成8年2月23日 9件 1,820万円
平成8年度 平成9年2月28日 10件 1,920万円
平成9年度 平成10年2月27日 10件 1,670万円
平成10年度 平成11年2月26日 10件 1,700万円
平成11年度 平成12年2月25日 10件 1,780万円
平成12年度 平成13年2月23日 9件 1,800万円
平成13年度 平成14年2月22日 11件 1,980万円
平成14年度 平成15年2月21日 10件 1,970万円
平成15乞度 平成16年2月27日 10件 2,000万円
累計 194件 38,960万円


技術交流に関する助成状況
1.派遣
昭和60年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

昭和61年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

昭和62年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

昭和63年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成元年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成2年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成3年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成4年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成5年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成6年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成7年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成8年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成9年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成10年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成11年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成12年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成13年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成14年度技術交流(派遣)助成対象
(注:表/PDFに記載)

2. 招聘
昭和60年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成12年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成13年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成14年度技術交流(招聘)助成対象
(注:表/PDFに記載)

3. 会議等
昭和62年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成2年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成13年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)

平成14年度技術交流(会議等)助成対象
(注:表/PDFに記載)