2003年[ 年報 ] : 年報17号

年報17号

中谷電子計測技術振興財団

概要

目次

設立の趣意
役員・評議員および事業の概要
平成14年度事業概要
I 技術開発に対する助成事業
技術開発研究助成金贈呈式の開催状況
II 調査研究に対する助成事業
III 技術交流に関する支援事業
平成12年度(第17回)技術開発助成研究成果報告
平成13年度詞査研究成果報告
平成14年度技術交流助成成果報告
技術開発に対する研究助成状況
技術交流に関する助成状況


設立の趣意

 わが国経済社会の高度化は,1970年代以降急速に進展しています。これは,わが国の唯一の資源でもある恵まれた頭脳資源を,十分に活用することで達成されたものです。特にコンピュータを始めとするエレクトロニクス技術の発展が重要な役割を果たしてきました。
 これらのエレクトロニクス技術の発展は,優れた電子計測技術の基盤の確立か無くしてはありえません。今後わが国のエレクトロニクス技術の一層の発展を実現する上で,電子計測技術基盤の一層の強化か大切であります。電子計測機器がエレクトロニクスのマザー・ツールであるといわれる所以でもあります。
 政府におかれましても,その重要性を十分認識され,電子計測技術甚盤の確立のためにいろいろな施策を展開されております。
 このような客観的諸情勢から故中谷太郎初代理事長は,電子計測技術の発展を推進し,産業基盤の確立に貢献することを強く念顧され,昭和59年4月に財団法人「中谷電子計測技術振興財団」が設立されました。
 当財団は,技術開発・技術交流の推進,技術動向等の調査研究等を行うことにより,電子計測技術の基盤の確立に微力をつくす所存でございます。このような主旨をこ理解の上,当財団にご指導,ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。


設立年月日 昭和59年4月24日
基金 6億2千万円

役員
理事長
三輪 史郎 財団法人沖中記念成人病研究所理事長 東京大学名誉

専務理事
家次 恒 シスメックス株式会社代表取締役社長

理事
浅野 茂隆 東京大学医科学研究所附属病院院長・敦授
輕部 征夫 東京工科大学片柳研究所教授 東京大学名誉教授
菅野 剛史 浜松医科大学副学長・附属病院長
中谷 正 シスメックス株式会社取締役
村上 浩一 当財団事務局長

監事
秋山 純一 多摩大学・同大学院赦授(公認会計士)
田中 照明 ASGマネジメント株式会社常務取締役(公認会計士)


評議員
川越 裕也 東大阪市立中央病院名誉院長
藤井 克彦 大阪大学名誉教授
斎藤 正男 東京電機大学工学部敦授 東京大学名誉教授
屋形 稔 新潟大学名誉敦授
八幡 義人 川崎医療短期大学教授 川崎医科大学名誉教授
戸川 達男 早稲田大学人間科学部教授
雪本 賢一 シスメックス株式会社専務取締役
和歌 光雄 シスメックス株式会社常務取締役


事業の概要
電子計測技術の発展を推進し,産業基盤の確立を図ることにより,わが国経済社会の発展および国民生活の向上に資することを目的として,次の事業を行います。
■電子計測技術分野における技術開発に対する助成
電子計測技術分野における先導的技術閲発活動を促進するため、これに助成します。
■電子計測技術分野における技術動向等の調査研究に対する助成
電子計測技術分野の実態および種々の間題についての調査研究に対して助成します。
■電子計測技術分野における技術交流に関する支援
電子計測技術分野における技術の交流を推進するため、内外の研究者等の交流に対する助成、シンポジウムの開催等を行います。
■電子計測技術分野に閉する情報の収集及び提供
電子計測技術に関する情報文献、資料等を収集整理し、その広汎な利用を図るための種々の活動をを行います。

特定公益増進法人 当財団は平成14年11月に経済産業大臣より「特定公益増進法人」の認定を受けました。


平成14年度事業概要

 我が国の経済状況は益々厳しさを増しており、社会の高齢化も急速に進展している。
このような局面を乗り越えるため、産業の構造改革が求められており、新しい産業を創出するための科学技術の促進は、ますますその重要性が増している。中でも、各種産業の共通的基盤技術である電子計測技術の促進が重要となっている。
 このため、財団法人中谷電子計測技術振輿財団は、創立以来、電子計測技術分野における先尊的技術開発、技術の交流等を促進するための助成事業、支援事業等を実施してきており、平成14年度においても次の諸事業を実施した。

I 技術開発に対する助成事業
 電子計測技術は共通的基盤技術であって、先導的技術開発を促進することは極めて重要である。その電子計測技術に対する技術開発助成事業は、当財団の中核事業であり、本年度もこの事業に力点を置いて実施した。

1. 募集
 電子計測技術は極めて広汎な分野に旦るが、健康で明るい人間社会を築くために重要な役割を果たすと考えられる技術開発分野として、理・エ学と医学・生物学の境界領域にあり、学際的研究として社会的ニーズが高まっている「生体に関する電子計測技術」を対象研究課題として、大学およびこれに準ずる研究機関に対して助成対象研究テーマの募集を行った。なお、前年度と同様、文鵞送付により騨集案内を行ったほか、当財団のホームページに募集案内を掲載するなど、広範な方々へ募集内容が周知されるよう努めた。

2. 審査
 財団法人中谷電子計測技術振興財団内に設置した審査委員会(菅野允委員長他7名で構成)の委員により、各大学等から応募のあった52件の研究テーマに対して、公正にして厳密なる審査を実施し、電子計測技術の先導的技術開発に寄仔するものと考えられる10テーマを選出した。

3. 技術開発研究助成金の贈呈式
 審査委員会において選出された研究テーマについて、次記の10名の研究者に対して、平成15年2月21日(金)世界貿易センタービルにおいて技術開発研究助成金(総額1,970万円)の贈呈式を行うとともに、各研究者による研究計両内容の発表を実施した。


第19回(平成14年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)


技術開発研究助成金贈呈式の開催状況
(注:写真/PDFに記載)


贈呈書の授与・研究計画の発表
(注:写真/PDFに記載)


記念懇親会
(注:写真/PDFに記載)


II 調査研究に対する助成事業
 電子計測技術の促進を図るためには、電子計測技術分野の実態および種々の問題についての調査研究を行うことが重要である。
 平成14年度は、審査委員会の審査を経て、前年度に引き続き、大阪大学医学部保健学科・病態生体情報学講座・分子病理学教室の松浦成昭教授から申請された調査研究題目「再生医療分野における電子計測技術の利用に関する調査研究」に対し200万円の助成金を贈呈した。


III 技術交流に関する支援事業
 電子計測技術の促進を図るためには、国際化時代に対応して、先培技術に関する内外における研究者の技術交流を推進する必要があり、平成14年度は次の事業を行った。これらの会議等において活発な技術交流が行われた。

1. 技術交流(派遣)に関する助成
 下表のとおり電子計測技術分野における海外で開催された国際会議に参加する研究者等の技術交流に対して助成金を贈呈した。
(注:表/PDFに記載)

2. 技術交流(招聘)に関する助成
 下表のとおり電子計測技術分野における我が国で開催された国際会議等へ海外から研究者を招聘する技術交流に対して助成金を贈呈した。
(注:表/PDFに記載)

3. 技術交流(会謙等)に関する助成下表のとおり電子計測技術分野における我が国で開催された会議等での技術交流に対して助成金を贈呈した。


平成12年度(第17回)
技術開発助成研究成果報告

1.微小空間内に局在する増強電場を用いる超高密度・高感度蛍光分析
2.視線追従により手術者の意図を計測し内視鏡術野を提示するシステムの開発
3.超小型表面プラズモン光ファイバ生化学センサの作製
4.マイクロマシン技術を応用した術中使用可能な耳小骨可動性測定装憧の開発
5.誘電泳動インピーダンス計測による細菌活性のリアルタイムモニタリング法の開発
6.多重内部反射赤外分光による生体分子計測システムの構築
7.癌の臨床検査を目指した質量分析機による遺伝子多型解析法の開発
8.携帯型循環動態連続計測システムの開発研究
9.アントラキノンーDNA修飾電極によるDNAセンシング


技術開発に対する研究助成状況
年度 贈呈式年月日 助成件数 助成金総額
昭和59年度 昭和60年2月28日 6件 1,600万円
昭和60年度 昭和61年2月25日 9件 2,100万円
昭和61年度 昭和62年2月27日 9件 2,050万円
昭和62年度 昭和63年2月26日 9件 1,950万円
昭和63年度 平成元年3月10日 8件 1,880万円
平成元年度 平成2年2月23日 10件 2,110万円
平成2年度 平成3年2月22日 10件 2,010万円
平成3年度 平成4年2月28日 12件 2,430万円
平成4年度 平成5年2月26日 10件 1,930万円
平成5年度 平成6年2月25日 11件 2,100万円
平成6年度 平成7年3月24日 11件 2,160万円
平成7年度 平成8年2月23日 9件 1,820万円
平成8年度 平成9年2月28日 10件 1,920万円
平成9年度 平成10年2月27日 10件 1,670万円
平成10年度 平成11年2月26日 10件 1,700万円
平成11年度 平成12年2月25日 10件 1,780万円
平成12年度 平成13年2月23日 9件 1,800万円
平成13年度 平成14年2月22日 11件 1,980万円


第6回(平成元年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第7回(平成2年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第8回(平成3年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第9回(平成4年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第10回(平成5年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第11回(平成6年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第12回(平成7年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第13回(平成8年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第14回(平成9年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第15回(平成10年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第16回(平成11年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第17回(平成12年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)

第18回(平成13年度)技術開発研究助成対象研究
(注:表/PDFに記載)


技術交流に関する助成状況

技術交流(派遣)に関する助成金贈呈者
(注:表/PDFに記載)

技術交流(会議)に関する助成金贈呈者
(注:表/PDFに記載)

技術交流(招聘)に関する助成金贈呈者
(注:表/PDFに記載)