2017年[ 技術交流助成 (海外派遣) ] 成果報告 : 年報30号補刷

平成28年度 技術交流助成成果報告(海外派遣)・鈴木 南羽

研究責任者

鈴木 南羽

所属:東京農工大学大学院 工学府 生命工学専攻

概要

会議等名称 Pacific rim meeting on electrochemical and solid-state science 2016(PRiME2016)
開催地 アメリカ合衆国(ハワイ)
時期 平成 28 年 10 月 2 日~10 月 7 日

1)会議又は集会の概要
日本電気化学会、米国電気化学会、韓国電気化学会が主催している国際学会であり、電気化学分野における産業技術や学術文化の発展を目的としている。分野としては燃料電池、腐食科学、誘電科学、半導体、電子材料、バイオセンサー等、電気化学における様々な分野を対象としている。環境・エネルギー等の諸問題の改善に向けて、これらの分野の学術・技術面の推進を行うことを役割とした会議である。

2)会議の研究テーマとその討論内容
私が発表したセクションは”ORGANIC AND BIOELECTROCHEMISTRY: Bioengineering Based on Electrochemistry” である。講演題目は” Investigation of Intra- or Inter-Electron Transfer Pathway of Multiheme Electron Transfer Subunit of Iron Sulfur Flavo Cytochrome Type Glucose Dehydrogenase Complex” であり、グルコースセンサー素子として有用な、電極との電子伝達が可能なグルコース脱水素酵素複合体における分子内および分子間における電子伝達経路について発表した。
本酵素複合体における電子伝達経路の予測は、より高性能なグルコースセンサーを構築するために重要であり、このことを周知することでグルコースセンサーに関わる技術の向上につなげることができると考える。

3)出席した成果
”ORGANIC AND BIOELECTROCHEMISTRY: Bioengineering Based on Electrochemistry” のセクションでは、私の取り扱っているセンサー素子に限らず、センサー素子と電極をつなぐ様々な電子材料の検討も為されており、より効率の良いセンサーを作るために素子側、電極側、その二つをつなぐ材料側といった多方面からの改善が試みられていると感じた。特に近年話題になっているウェアラブルなセンサーの開発に関しては小型化も進み、生体内での研究も行われており技術が向上していると感じ、近年のバイオセンサーについての知見を深めることが出来た。